六ヶ所村の再処理工場は中止を!その②

ガラス固化問題の要望・質問書を提出

岩手県からの参加者と
岩手県からの参加者と
この要望・質問書の提出には青森県の六ヶ所村や岩手県から、多くの方が参加していました。
他にも浜岡原発の問題に取り組んでいる静岡の方、横浜の方、様々な場所から来ている人たちがいました。参加者は自分の時間やお金を使ってこの場に来ているのです。
一方、保安院や資源エネルギー庁の役所の人たちは仕事の時間内、お給料をもらっている時間にこの場に来ています。

 地球を恐ろしく汚し、その汚染が自らを滅ぼすようなシステムに対して、一生物として、地球で暮らす人間として考えれば、誰でもそんなものは止めたほうがいいと考えるのではないでしょうか。でも、保安院や資源エネルギー庁で仕事をするということは、国のエネルギー政策にのっとって進めることことがすべてです。そういうことを考えたらできないわけで、思考することをやめるしかないわけです。やっかいなことを言ってくる目の前の人たちとの話し合いが早く終ってほしい、2時間が過ぎればこの場を離れられるから、それまでなんとかやり過ごそう、答弁ではそんな返事しか返ってこないと感じました。

それに対して、参加者からはときどき、「我々はそんな言葉を聞きに青森や岩手、から出てきたんじゃない」、という怒りの声があがっていました。会場はそんな苛立ちでいっぱいで、私も腹が立ちました。でも相手の立場を考えればこのような答えしかでてこないことは理解できます。

 どうすればいいのだろう。快適で便利な暮らしをあきらめ、少々不便になっても、原発は廃止して自然エネルギーだけで電力供給するように政治家に国の方針を転換してもらう。多くの政治家を動かしている経団連や企業の考えを変えてもらう。それには、新車が出ると買い替え、新しいモデルの携帯端末に飛びつくなどの消費行動の反省や、便利な電化製品の開発など、工業でここまで豊かになってきた私たちの生活そのものの価値観の転換、物があふれかえるこの生活を多くの日本人が手放す覚悟をする。そんなことが必要なんじゃないかと考えます。途方も無い話になるけれど、根本から変わらなければ、解決できない。そのことような変化を起こすために多くの仲間と取り組んでいこう、そんなことを考えていました。

 質疑が終って、参加者だけが残り、今後どうするかの話し合いをその場で続けることになりました。その前に少しの休憩。そこで私の目の前に座っていた岩手から来たと言うおじちゃんが大きな箱を机の上に置きました。「今朝取ってきたんだ。交通費の足しにするから買ってください」、と言って取り出したのは松茸。松茸を自分で買ったのは、初めてかもしれません。小さな松茸を三本買い、その日の夕飯は特別の味がする松茸ご飯をいただきました。