田中優さんのお話を聞いて目から鱗がおちました

リサイクルよりリユースを!社会を変えていく方法について

田中優さん、世田谷生活者ネットワークの皆さんと
田中優さん、世田谷生活者ネットワークの皆さんと
田中優さんの講演会に行ってきました。テーマは“子どもたちのために考えよう!「リサイクルよりリユース?」でした。

先ずは本題だった「リサイクルよりリユース」、すごく納得できる話でした。
今は多くの人が安くて便利なペットボトルや缶の飲料を買って1回でごみにし、それがリサイクルされている。そして何度も繰り返し使えるガラス瓶の使用が激減してしまった。環境負荷はガラス瓶をリユースしたほうがずっと低い。どうしてこうなるのか?
それは仕組みの問題。ガラス瓶に入った飲み物は、メーカーが回収、運搬の費用をすべて持つのに対して、ペットボトルや缶は捨てられたものを自治体が分別収集、選別保管をするので、メーカーは費用負担が少なくて済む。だからメーカーはペットボトルや缶を安く売って、大量生産、大量消費が進んでいる。それをペットボトルや缶もメーカーに分別収集、選別保管を義務付けるように法律を変えれば、ガラス瓶を繰り返し使ったほうが費用負担が軽くなる。メーカーはペットボトルや缶に価格を上乗せし、ガラス瓶の方が安くなり、環境負荷を軽くすることができるという話でした。

また自治体は回収したペットボトルをメーカーには無料で渡すが、他国には売れるので、それを売ったら、その国ではプラスチックの値段が下がった。ゴミの山でプラスチックを拾いそれを売って生活していた人たちの収入を減らし、その人たちの生活を壊してしまうということも起こっているそうです。
すべてのことが世界につながっているのをもっと自覚しなければと強く思いました。

本題以外にも、もっと深く聞きたい、「えっ、それってどういうこと?」という話題がたくさんありました。以下は私のメモです。
・ピークオイルはもう過ぎていて、石油はすでに需要供給量を上回り、争奪戦が始まっている。
・人間が体に取り込む物の割合は、室内の空気が57%、外気が26%、水や食べ物が15%、その他が2%という割合で、室内の空気をもっと気にする必要があるということ。
・体に取り込むもの意外で気をつけたいのが電磁波、今いろんなところに出回っている化学薬品のネオニコチノイドについても大変危険なので意識を向ける必要があること。
・杉並病は不燃ごみの中間処理施設でプラスチックを圧縮したときに空気中にでた化学物質が、付近に住む方々の健康被害を起こした。そのような化学物質を出すプラスチックを作らせないような仕組みを作ることが必要だということ。
・社会を変える方法は、仕組みを変えていく方法と、自分達で取り組み、成功例を作りそれを他の場所にもどんどん広げていく方法があるということ。

いつも目から鱗が落ち、希望と元気をもらえる話をしてくださる、田中優さんの私は大ファンなのです。