「チェルノブイリ・ハート」−穴の空いた心臓、重篤な障がいを持った子どもたち

2011年8月30日 15時10分 | カテゴリー: 子どもを放射線から守る, 活動報告

今のままでは将来日本で起こりうる現実だと受け止めること

乳児院にいる水痘症の赤ちゃん
乳児院にいる水痘症の赤ちゃん
映画「チェルノブイリ・ハート」を観に行きました。
チェルノブイリ原発事故、16年後の2002年の被曝被害者を描いたドキュメンタリー映画です。

事故周辺の地域で健常に生まれてくる赤ちゃんは15〜20%という衝撃的な医者の話。それ以外の赤ちゃんには何らかの障害があるという。健康に生まれた子どもでも生後病気にかかりやすく、免疫システムが弱っていることは明らかだという。重度の障害を持った子ども達は親に捨てられ、原発事故後に遺棄乳児院が必要となった。そして生まれつき心臓に穴が空いている多くの子どもたちは「チェルノブイリ・ハート」と呼ばれている。

遺棄乳児院にいる子ども達は、脳が頭の中に納まりきれずもう1つ頭があるように見える子もいれば、胴体が曲がり足が極端に短かったりと、さまざまな障がいがあり、意思の疎通ができない子も多い。そして人としての尊厳が無視された扱いを受けている。

甲状腺がんにかかった高校生に聞くと、同じ病気になった友人がクラスの中で他にも何人かいるという。このような現実があり、住民達は原発事故の影響だと確信しているにもかかわらず、因果関係を証明するのは難しいということで統計からこのような事実はでてこない。

マリオン・デレオ監督は、最後に福島の原発事故にも触れ「『四半世紀に一度、事故が発生したとしても、それでも原子力発電所は安全だ』と言う人がいる。同じ言葉をウクライナやベラルーシの人々に向かって言えるだろうか?」と問題提起している。

幼い子どもを持つ友人は、この映画を観た後しばらく放心状態になったというメールをくれた。日本の大人たちは近い将来日本で起こる現実だと受け止める必要があると思う。
7月27日には衆議院第1議員会館でも上映会があったそうだが、そこでこれを観た国会議員達はどのように受け止め、そしてどのような政策に反映されるのだろうか。

今の国の対応からは、放射線の強い影響を受けてしまう子どもたちを守るという意思は感じられません。その中で子どもを守るためには、大人ひとりひとりがどうすればいいか考え、自分にできる行動をとることが必要です。

重い映画だけれど、友人と行く、または自分が元気なときに行くなど配慮して、できるだけ多くの人に観に行ってもらいたいと思います。