若い人たちの意識に希望が見えた「中学生環境サミット」

9月15日に杉並区主催の「中学生環境サミット」の報告会があり、行ってきました。中学生たちが環境問題を考え身近にできるところから取り組もうという活動に今年は12校が取組み、その成果発表です。

 発表は、テーマごとにグループを作り、グループごとに考えたことや取り組んだことの発表と、それについてのディスカッションが行われました。

テーマは「自然エネルギーについて」「省エネ・節電について」「水について」などがあったと思います。自然エネルギーの利用で、学校にいったら教室の窓をあけ風を通すとありました。確かにこれもだれもができる自然エネルギーの利用方法ですね。話し合いによって節電を意識し、廊下の電気は窓があって消しても大丈夫だから消す、エアコンの設定温度に気をつけるなど、みんなで取り組むと大きな成果が現れると思います。

 学校ごとの取り組みでは12校の活動が紹介されました。ユニークだったのが、宮前中学の自治を尊重しての取り組み。全員が参加者としての意識を持つように「エコな活動アンケート」を行って、その中から取り組みをみんなで選んだということ。そして決まったのが“委員会活動の配布物は裏紙を使用する”。これから実行プランを生徒会で提案し実現を図るそう。進め方がお役所みたいだけど、民主的なやり方でぜひ実現してほしいと思いました。

 ペットボトルのキャップを集めることに多くの学校が取り組んでいるのに驚きました。中にはクラス対抗で集めるというのもあって、そのためにペットボトルを買っている子がいないかが少し気になりました。

 全体を通して、中学生たちが長い期間をかけて身近なことに取り組んできた、環境意識を高め、それを周りに広げていこうという真摯な姿勢に希望を感じました。

 最後に教育委員会事務局次長と環境部長が感想を述べました。お二人ともご自身の環境問題に対する考えや中学生へのアドバイスなど、本会議や委員会で見る姿とは違って、深い見識を語っていらっしゃったのが印象的でした。井口部長は中学生たちに、その意識を大人にも広げてほしいと述べ、中学生達が作った環境活動に取り組むためのチェックシートを区でも使うと約束していました。若い人たちの意識が区民にも広がることを願います。

 ただ1点、最初の区長のあいさつには少々がっかりさせられました。「最近読んだ本に、地球の一生を一日にすると、今は23時59分59秒にあたるとあった。そんなことを考えると、細かいいろんなことはどうでもよいと思ってしまうが、ちゃんと環境のことを考えるのは大切。細かいことを気にしないでみんな仲良くできたらすばらしい・・・。」持続可能な地球環境をみんなで真剣に考えようとしているのに、その真意がわかりませんでした。