特別養子縁組で、赤ちゃんの命を守る愛知県児相の取り組み①

2018年7月26日 13時25分 | カテゴリー: 活動報告

愛知県の児童相談所では30年以上前から、子どもを産んでも育てられないという妊婦さんの相談にのり、生まれたばかりの赤ちゃんを産院で直接子どもの養親になりたい夫婦に託す特別養子縁組を進めてきました。初めは上司に「余計なことをするな」と止められ、有休をとって愛知県産婦人科医会が行っていた特別養子縁組を学び個人的に縁組を行ったという矢満田篤二さんから話を聞きました。

多くの児相は、妊婦が生んでも育てられないことを相談しようとしても、子どもを産んでから来てくださいと相談を受け付けないという。この対応により、絶望した妊婦が出産直後に赤ちゃんを遺棄してしまう事件が起こっています。矢満田さんが取り組みを始め、その後愛知県の児相に広がった愛知方式では、妊娠中から相談にのり、産院で生まれたばかりの赤ちゃんをその場所で、特別養子縁組を希望する夫婦に託してきました。

この縁組にあたって、親となる夫婦はいくつかの厳しい条件を認め誓約書を書いています。その条件とは、生まれてくる赤ちゃんの性別を問わない、障害があっても引き受ける、半年の間に生みの母親が子どもを自分で育てたいと申し出た場合には母親に子どもを返すことなどです。

 

この日は矢満田さんの仲介で特別養子縁組をしたご夫妻も縁組で家族になった子どもを連れて来場し、体験を語ってくれました。お食い初め、2分の1歳の誕生日、その記念の沖縄旅行、クリスマス、端午の節句の写真などから家族が幸せな時を重ねているのが伝わってきました。その子は数日後に1歳の誕生日を迎えます。

ある専門家は生まれてから3か月までにできた親子の愛着の絆は、3か月後にできた絆とは深さが違うといいます。だから欧米では、3か月までに養子縁組をするのが当たり前。それを日本でやっているのが愛知方式です、と語っています。

この方法は夫婦の幸せ、産んだ実母の幸せを実現していますが、何よりも生まれてくる子どものためにある方法だと矢満田さんは強調されました。本当に素晴らしく、早く全国で取り組んでほしいと思わずにはいられません。