マイクロプラスチックの海洋汚染をふせぎたい!

2018年9月5日 14時29分 | カテゴリー: ごみとリサイクル

今年ベルギーの古都で開催された国際環境イベントに出展されたクジラのモニュメント。海岸に集まったプラボトルを材料に運河の中に設置され、海洋汚染を告発しています。中に日本製のプラも。

9月1日、環境活動推進センターで行われた東京農工大学の高田秀重教授の講演会「マイクロプラスチックの海洋汚染と私たちのくらし」に行ってきました。昨年、11月にマイクロプラスチックの海洋汚染と区の取り組みについて一般質問に取り上げ、そこで杉並区でも啓発のための講演会の開催を求めたのですが、それが実際に杉並区内で行われたことをうれしく思います。

以前にもマイクロプラスチックの問題について書きました。こちら

川の河口付近にはペットボトルやレジ袋、洗剤の容器など大量のプラスチックごみが打ち上げられている場所があります。海岸にもそのようなプラスチックごみが見られます。それらのプラスチックは紫外線や波の力で劣化し小さくなっていきます。大きさが5mm以下のプラスチックは海中の有害化学物質を吸着し、汚染濃度は海水の何万倍にも上り、それを食べた魚などに蓄積され、食物連鎖の上位にある人間にも影響を及ぼすとも言われています。何より、罪のない人間以外の生物がレジ袋などで窒息死したりさまざまな被害にあうことに胸が痛みます。

今年6月に行われたG7サミットで海洋プラスチック廃棄物に関する海洋プラスチック憲章首脳会合で採択されたことが大きなニュースになりました。しかし、アメリカと日本がその憲章に署名しなかったことも驚きであり、大変残念なことでした。

ペットボトルやレジ袋の使用量は年々増え続け、その数パーセントがマイクロプラスチックになっています。ですから、その使用量自体を減らすことはとても大切です。今年に入ってから、大手の会社が相次いで使い捨てのストローをやめるとか、紙製のものにかえることがニュースに取り上げられています。この問題が注目され、意識啓発が進むといいなと思います。しかし、なぜそれほど使用量の多くない、ストローなのでしょうか。これは欧州委員会が今年5月に主要な使い捨てプラスチック品10種の使用をEU全域で禁止する法案を提出したことを受けて、企業が対応をとったことがきっかけになりました。対象となるものは、プラスチック製ストロー、プラスチック製トレイ、プラスチック製食器、プラスチック製マドラーなどです。

欧州でこれらの製品を禁止した理由は、すでにデポジット制が導入されペットボトルリサイクル率は非常に高く、レジ袋も2025年まで1人あたり年間使用量を40枚までに削減すると決めているため、それ以外のプラスチック製品が対象になったのだと思われます。

しかし日本ではペットボトルもレジ袋も使いたい放題で、その使用量が年々伸びているのですから、日本がやるならまずはペットボトルとレジ袋でしょうとツッこみたくなります。

ペットボトルについては、回収されたものの多くを中国に輸出していましたが、今年1月に中国政府は世界中から受け入れていたプラスチックごみを輸入しないと宣言したため、1月から日本各地でプラスチックごみが行き場を失い溜まり続けているという話がありました。こんな状況で、ペットボトルの使用量を減らすことは切迫した課題だと改めて感じました。

講演会の最後の質疑応答で、プラスチックを扱う会社の方から、自分の会社のつくるプラスチックの問題を知りたくて参加したという発言がありました。高田先生は、プラスチックは自分たちの暮らしに無くてはならないものだから、それを大切長く使っていきたい。プラスチックを作っている人からも、自分たちの作るものを大切に使ってほしいという声がある。使い捨てのものを減らしていくことが必要という話があり、穏やかな語り口で様々な立場の人に配慮する姿勢がすばらしいと思いました。

今後も杉並区での使い捨てプラスチックの削減に向けて、取り組んで行きたいと意を新たにしています。