2019そね文子の挑戦【その9】親への支援で子どもの虐待を防ぐ

今年1月、千葉県野田市で小学4年生の女の子が父親の虐待を受けて亡くなる痛ましい事件が起きました。

区議会の特別委員会で発言するそね文子

女の子は学校で行われたアンケートに「お父さんに暴力を受けています。(略)先生どうにかできませんか」と学校に助けを求め一時保護されました。ところがその後、市教育委員会は父親に威嚇され、要求に応じてアンケートのコピーを父親に渡してしまい、自宅に戻ることになった女の子は父親の虐待で亡くなりました。この家庭には父親の母親に対するDVの問題もあり、母親も虐待を手助けしたと言われています。

こんなことを二度と起こさないためには、DVの相談窓口と児童相談所、教育委員会など関連する部署が緊密に連携することが必要です。何より、虐待に至ってしまう親を支援することに行政はもっと力を入れなければなりません。杉並区ではどうか。

これまでの区の子どもショートステイ事業は、おもに親が冠婚葬祭に出席するためや入院、休養などが目的で行われ、その拠点は、区内に2か所しかありませんでした。私は、この拠点を増やすように区に求めてきました。そしてこの4月から区は拠点を増やし、養育に課題があり支援が必要な家庭のショートステイ事業を新たにスタートさせることになりました。これまでの要望が実現したことは評価したいと思います。

この事業では、保護者に育児不安が強く精神的に不安定であったり、不適切な養育環境があったりする場合に、子どもの生活の場所を移し、支援計画に従って専門員が子どもと親の両方に関わっていくという取り組みです。虐待を未然に防ぐ事業として期待し、支援していきたいと思います。