南伊豆町視察 地元の人たちとの豊かな交流を体験

2019年7月10日 09時25分 | カテゴリー: 活動報告

 

弓ヶ浜クラブの前で

伊豆町に視察に行ってきました。区内の小学6年生の移動教室で毎年訪れるが弓ヶ浜がある町なので、区民にとってはとてもなじみのあるところです。杉並区でも積極的に南伊豆町が行うお試し移住をPRしていて、そのお試し移住体験住宅にうかがい、そこで地元の女性たちが営むお店のお弁当をいただきました。

民宿をしていた方や漁師の奥さんなど、お料理がとくいな方たちが作ってくれたお弁当は小さなムツの煮つけ、ヒジキ入りコロッケ、さざえの炊き込みご飯、お魚のてんぷらなど、どれも地元の食材を生かして丁寧に作られていて心もお腹もとても満足になるものでした。

南伊豆町にはこの土地ならではの地元の方たちの暮らしにお邪魔して体験させてもらえるプログラムがあり、南伊豆町HPに「くらし図鑑」としてアップされていて、そこから自分がやってみたいものを見つけて申し込むことができます。伊勢エビ漁の漁船に乗せてもらう、朝魚市場で魚を仕入れてさばき方を教えてもらい一緒に朝食をつくる、移住者が行っている糸紬の会に参加し移住者からの話も聞ける、など魅力的な人たちと時間を共に過ごす体験がたくさんあります。私たちはこの「くらし図鑑」にもエントリーされている、松本恒明さん、ちえ子さんご夫妻のお宅にお邪魔し、日々の暮らしのお話を伺うことができました。松本さんが提供されている体験は地元の果物を使って作るジャムづくりで、このジャムは道の駅でも販売されていて、この日はお土産にといただきました。松本恒明さんは3年前に南伊豆町を訪れたときは副町長さんでしたが数年前に退職されたとのことでした。

お宅があるのは南伊豆町最西端で外海に面し強風が吹く漁港の町でした。松本さんは仕事を辞めてからは毎日海岸などのゴミ拾いをされているということで、庭には海に浮かぶ大きなまるいブイや船の係留用の太いロープがオブジェのように置いてありました。今大きくクローズアップされているプラスチックごみの海への流出による汚染に対しては非常に危機感をお持ちで、海岸に漂着しているプラスチックごみを写真にとって印刷した資料をいただきました。杉並区も海に面する交流自治体の持つ危機感を共有し、それを区民に啓発する取り組みが求められていると改めて思いました。

松本さんが副町長時代にかかわった、杉並区の南伊豆健康学園跡地と今は廃止された共立湊病院跡地を一体的に整備して「CCRC(生涯活躍のまちづくり)計画」の拠点とすることになっていましたが、これが中止になったことがちょうど前日に全国ニュースにもなり、杉並区からも元気高齢者が移住できる拠点として期待をしていたのにと、とても残念なご様子でした。前日に杉並区と南伊豆町が自治体間連携によって建設した特養、エクレシア南伊豆を視察しましたが、いきなり杉並区から南伊豆の特養に入るのではなく、元気なうちに移住し介護が必要になったら特養に入るという自然な流れをつくる構想がくずれ、本当に残念なことだと思いました。

この日、ちえ子さんがふるまってくれたのは鹿肉入りのカレーでした。よく煮込まれた鹿肉は柔らかく味わい深いものでした。南伊豆町は豊かな自然の恵みを物々交換する習慣が残っていて、美味しかったというと次から持ってきてくれるようになり、イノシシや鹿肉、春はタケノコ、ジャムをつくっているのを知っていて季節の果物などたくさんいただくそうで、豊かな土地と心があることに感動しました。

元副町長の松本恒明さん宅で、左奥から元町議で杉並の子どもたちの磯観察講師の大野さん、松本ちえ子さん、恒明さんと、いのち・平和クラブメンバー

その土地の人たちと話し、暮らしに触れられたことが強く心に残り、また必ず行きたいと思いました。多くの杉並区民に南伊豆町の豊かな自然や地元の人たちとの交流を体験し、都会に住む私たちにとって、ふる里のように思える場所を増やしてほしいと心から思いました。