予算特別委員会質疑より④ 川崎市の中1殺害事件を受けて区の対応を問う

脱原発ゆるキャラゼロノミクマとともに政策を訴える 阿佐谷駅南口で 4/12

今年2月、川崎市で中学1年生が18歳の無職の少年に殺害される事件が起き、日本中に衝撃が走りました。さっそく、少年事件に対する区の姿勢について質問しました。

 事件の発覚後、中学生が不登校状態だったことを受けて文科省が指示を出し、区は緊急調査を行っています。そのことについて質問したところ、区がすべての公立学校で不登校になっている子どもの所在確認をした結果、1名所在が確認できない子がいるとのことでした。

 その後、その子どもの所在は確認されたと聞いていますが、その時点では「警察や児童相談所にも連絡をとって対応しているが、それでも両親が子どもに会わせない」ということでした。そういう子は要保護児童地域対策協議会の対象になり、行政が継続的に対応することを、質疑を通して確認しました。

殺された中学生は1月から不登校になっていたといいます。川崎市ではスクールソーシャルワーカー(SSW)が配置されており、学校から要請があれば不登校の子どもにも対応して派遣される制度がありますが、このケースでは派遣は行われていなかったといいます。

 杉並区のSSW活用について生活者ネットワークはかねてから高く評価しており、私も議会質問でとり上げてきました。このような事件を未然に防ぐためにSSWが動けるような体制が必要だと思います。区でそのような体制がとられていることも、質問の中で確認しました。

 今回の事件は、学校内だけのことではなく、他の学校の生徒や地域の無職の少年との関係性から殺害事件に発展したものです。杉並区のSSWの活用は、区立学校の子どもの範囲だけでなく、私立校に通う子どもに対しても活動できるようになっているべきだと思います。現在は公立学校からの要請を受けて動くことになっているとの答えがありましたが、私立の子どもにも対応できるよう今後も求めていきます。

 杉並では、区教委が中心となっていじめ防止の体制づくりに力を入れてきています。でも学校外でも事件はおきます。これを防止するには、地域まるごとでの取り組みが必要だと思います。地域教育連絡協議会や地域教育推進協議会、青少年育成委員会など、子どもに関連する地域の団体すべてが、子どもを取り巻くいまの状況を把握・共有し対応する必要があると思います。