子どもが赤ちゃんの時に聞いてほしい! 食物アレルギーの話
12月18日、すぎなみ食物アレルギーの会が主催した家庭教育講座「食物アレルギーって何だろう?」にお手伝として参加し、話を聞いてきました。
講師としてお話してくださったのは河北総合病院小児科副科長の戸張公貴医師。2015年から杉並区との間で始まった事業、区立子供園、保育園、小中学校を対象としたアレルギー対応ホットラインの責任者でもあり、杉並区内の子どもは自分が守るという言葉をとても心強く聞きました。2012年12月に調布市で、乳製品にアレルギーのある子どもが、給食で出た粉チーズ入りのお好み焼きを誤って食べて亡くなるという痛ましい事故が起き、その後杉並区でも対策がとられたものです。
アレルギーというと、アレルゲンとなる食品を除去し、子どもの安全を守るものだと考える人が一般的だと思います。しかし、小張先生が行っている治療は、食物経口負荷試験といってアレルゲンとされる食品を少量食べて、入院して様子を見るというもので、今年は350名以上に行ったそうです。これにより、アレルギーの診断を確定し、可能な量を摂取して改善をはかる経口免疫療法に生かすという事です。
3歳以前にアレルギーがあっても3歳から6歳の間に腸が育ち、アレルギーが治ることは多く、その期間にアレルゲンとなる食物を安全な形で取り入れることで治療をするそう。食品の完全除去はなんの治療にもならないという話に強い衝撃を受けました。私は食物アレルギーの子どもを持つ多くの友人たちが完全除去を行っているのを見てきましたが、それをすることで一生その食べ物を除去し続けなければならなくなるということです。
3大アレルゲンの卵、乳、小麦は多くの食品にそれとわからない形で入っていることが多く、除去することは本当に大変なことだと感じてきました。このような話は子どもが赤ちゃんにのうちに、すべての親に情報提供されるべきだと思いました。