私の運命を変えた映画・その1『六ヶ所村ラプソディー』②

気がついたらマイクで訴えていた

『六ヶ所村ラプソディー』を観てじっとしていられない思いでいた私は、使用済み核燃料の再処理工場についての勉強会があるのを知ってすぐに参加しました。勉強会では『六ヶ所』と同じ鎌仲ひとみさん製作の『ヒバクシャ〜世界の終わりに』が上映されました。

映画をみた後、参加者で情報や気持ちを共有しました。みんな子どもを持つ母親で、ときには涙ぐみながら不安を語っていました。会が終わってこのまま連絡を取れなくなるのはもったいない、メーリングリストを作って連絡を取り合い情報を共有していこうということになり、私がMLを作る仕事を引き受けました。

ゆるやかにつながるこの集まりは「大地とつながる母の会」という名前になりました。

その後仲間で『六ヶ所村ラプソディー』の上映会を託児付きで企画・上映したり、映画をつくった鎌仲ひとみ監督との茶話会を開催したり、ノーニュークスモアハート(NO NUKES MORE HEARTS)のデモパレードにみんなで参加したり、さまざまな活動を経験しました。

そして六ヶ所村再処理工場の稼動を中止するための全国一斉署名の呼びかけに答えて、私たち「母の会」も吉祥寺駅前で子連れで署名活動を行ったのです。マイクを持って自分が街行く人に訴えかける、それは自分でも信じられない光景でしたが、いやだということを素直に表現したらこうなっていました。

ほんとうに普通に生きてきただけなのに。それが自分の今に繋がっていると思います。思いのこもった映像の訴える力は偉大だなあと思います。