お話会の報告②

身近な問題を解決できるという感動

もう一つ、参加者の心をぐっとつかんだ小松久子さん(杉並・生活者ネットワーク区議)の話。
議会で質問して、それが公立学校に司書を配置することにつながったと言います。なぜ司書が必要か。司書がいない学校の図書室はいつも鍵がかかっていて、子どもが入りたいときに入れない。保健室登校という言葉があるが、教室には行けなくて、学校の保健室に登校する子どもたちがいるといいます。保健室のそのような役割と同じように、図書室も「第2の保健室」といわれて子どもたちに必要な居場所になっているそう。保護者がボランティアで図書室にいるという活動もあるが、お友だちのお母さんに見られるということになると、そういう子どもは図書室にいけなくなってしまう。だから第3者のプロである司書をおく必要があるという納得できる話。小松さんは地域の人たちと話をする機会があり学校図書室の問題を聞いて区議会で提起したそう。区議ってこんな身近で大切なことをしてくれているのだと参加者の方も新たな発見があったのではないでしょうか。

私は政治の世界に触れるようになって、自分の認識がまったく違っていたのだと感じたことをお話しました。それは、議会の大きな政党だけが政策を決定できるのだという誤解です。少数派の政党が存在する意義がまったくわかっていなかったのです。その認識が生活者ネットワークの方々からお話を聞き、実際に議会を傍聴することで変わりました。
少数派でも1人でも、現場に足を運び聞き取りをしたり、調査活動したことをもとに社会や地域が本当に必要としている政策を提案し、それが行政を動かせられれば、それは取り入れられるのだということを知りました。だから、大きな政党が決定権を持つと思わずに、自分の考えに合った、しっかり働いてくれる、話に耳を傾けてくれる政治家を選ぶことが大切だと思うようになったことをお話しました。

お話会を閉めた後は、参加してくれた方々からいろんな感想やご意見をいただきました。
社会を変えるには、まず個人の意識を高めるのが最優先だと考えている方。原子力発電について、もっと突っ込んだ意見を聞きたかったという方。安全な食、そのもととなる近くで生産された安全な食材を守ること、より多くの人の食を確保しようとするときには、ベジタリアンになることが有効だと考えて行動している方からは、そんな話もしたかったというご意見をいただきました。
それぞれの方が問題意識を持ち、それぞれのアプローチで社会を良い方向に変えて行きたいと行動していて、この会でお会いできたことをとても嬉しく思いました。

にっしーさんのキャンドルが灯された店内、きんちゃんの歌、ガンバラネBarに集う人たちの音楽は愛と平和の象徴で、幸せな空間を作ってくれました。
この会に関わってくださったみなさま、本当にありがとうございました。
これからもそね文子のお話会を、いろいろな分野からゲストをお招きして開催していきます。