六ヶ所村の再処理工場は中止を!その①

ガラス固化問題の要望質問書を提出

区役所前で小松議員と
区役所前で小松議員と
「三陸の海を放射能から守る岩手の会」などの呼びかけで賛同団体を募り、“六ヶ所再処理工場のガラス固化溶融炉試験に関する要望・質問書”が経済産業大臣宛に提出されることになりました。

私もこれまで活動してきた「大地とつながる母の会」で賛同団体になることを承認してもらい、賛同団体に名を連ね、要望・質問書の提出に衆議院議員会館へ行ってきました。

要望・質問書に関する質疑応答が2時間ぐらいありました。受け取る側として原子力安全保安院の方、資源エネルギー庁の方が前に座っていました。質問書提出側には大勢の市民活動をされている方々、社民党の福島みずほさん、服部良一さんをはじめ何人かの国会議員の方が参加していました。
 
今回の要望・質問書が出されることになった経緯は、原子力発電所からでる使用済み核燃料の再処理施設、六ヶ所村の再処理工場で本格稼動に向けての試験が行われているが、その試験がうまく行かず今年10月に予定されていた稼動がまた2年延期されるとう事態を受けて、その中止に向けて出されることになったものです。この再処理工場にはこれまで13兆円という巨額の税金がつぎ込まれていますが、2年延期でさらに70億円がこの試験にかかるということで、これは私達の税金と電気料金から支払われる金額なのです。

ガラス固化溶融炉というのは、高濃度の放射性廃液を高温で溶かしたガラスと混ぜてそれを固める処理をする炉のことです。その溶融炉内に白金族が堆積し安定運転が困難になり、実験が中断され、その後溶融炉のレンガが炉内に落下したり、高レベル廃液の漏洩事故があったりと何度も失敗を繰り返していたのです。

その再処理施設を運営しているのが日本原燃株式会社(以下、原燃)で、そこでの作業が安全に行われるかをチェックするのが原子力安全保安院(以下、保安院)です。今回の保安院の質問に対する答弁は、「今ワーキンググループで審議中で何も答えられない」ということと、「原燃からは報告書の提出を義務付けており、それが安全に行われているかどうかは原燃に任せている」という驚くべきものでした。何に驚いたかというと、安全をチェックする保安院が報告書を提出させるだけで、実際に安全に行われていることはチェックしていないのです。