家庭で始めるごみ循環 その①

私の生ごみ堆肥化遍歴

「古紙のゆくえ」学習会で10/19
「古紙のゆくえ」学習会で10/19
私は自分でも不思議なぐらい生ごみ堆肥化に惹かれるのです。
 
最初に取り組んだのは16年前、結婚したばかりで狭いアパートに住んでいるときでした。そのときに本を読んで「これだ!」と思ったのが比嘉照夫さんの「地球を救う大変革」にでていた“ボカシ(EM菌を培養した糠)”を使って専用のバケツで生ごみを堆肥化する方法でした。本には臭いも出ないし、できた堆肥はベランダのプランターで使えばいいと書いてあったので、さっそく道具を買って始めました。結果は惨敗。バケツの蓋を開けるとものすごい臭いが部屋に充満する、とんでもない物ができたのです。それをどうしようもなく、近くの実家に持って行き、庭に埋めさせてもらい、専用のバケツも引き取ってもらいました。母は庭で畑をやっていたので、それを使って堆肥作りを始めました。

 それから5年ぐらいたったころ、新聞で“ボカシを使って堆肥作り、アパートでも大丈夫”というような記事を発見したのです。そこには活動をされている方の電話番号も載っていたし、近所だったので、すぐに電話をしました。そしてお宅に伺い、私が失敗した原因も教えていただくことができました。それが文京区で、今でもすばらしい活動をされている緑のごみ銀行との出会いでした。

私はそれまでシンクの中に生ゴミを捨てる三角コーナーを置いて、そこに生ごみを捨てていました。その生ごみには水がたくさんかかっていました。それが失敗の原因だったのです。ポイントは生ごみをなるべく乾いた状態にしておくこと、ぼかしを混ぜた生ごみは空気に触れないように保つ、ということでした。さっそく三角コーナーを取り払い、生ごみ専用のボールを調理台の上に設置しました。「果物や里芋の皮は土のごはん、中身は人間のごはんだ」と思って料理をするようになりました。

そうしてできた土のごはんにボカシを混ぜ、それをビニール袋に入れて空気が入らないように口を閉じ、大き目のタッパーに保管しました。そのタッパーがいっぱいになるとそのまま1週間寝かせば堆肥の出来上がりです。できた堆肥は緑のごみ銀行に持って行き、お花や野菜を育てる活動に使ってもらいました。畑をやっている職場の同僚に差し上げたこともあります。こうして長年の夢だった、生ごみを循環させることができるようになったのでした。