杉並区では月1回、区内10箇所で布類の拠点回収しています。それ以外では町会などの集団回収で集められた布類がリユースされています。
家の中にもう着なくなってしまった洋服やその他の布類を処分できずに場所を取られている、そんな人が多いのではないでしょうか?
黒崎商店では、まず回収された布類が手作業で選別ラインで分類されていました。
行く先は、Yシャツ、夏物、女性物のズボンは輸出。輸出先はマレーシア、インドネシア、ミャンマーなど東南アジア向けが多いそう。一部アフリカ。冬物衣料は中国へ。
びっくりしたのは、ブラジャーやガードルなどは海外では需要が高く、いい値段で売れるそう。買ったけどサイズが合わないものなどできれいなものは、ぜひ捨てずに出してくださいということでした。日本国内の古着屋が買いに来て持って行くこともあるそう。古布回収業者はリサイクルショップを経営しているところも多いのですが、黒崎商店はやっていませんでした。
その他の布類やしみがあるような洋服はウエス(工場などで、機械類の油を拭き取ったり、汚れや不純物を拭き取るために使われる布)の製造へ回されます。使い古しのシーツやバスタオル等、綿のものは何でも手作業でウエスへ、熟練の女性4名が加工をしていました。ウエスにはするものは綿のもので洗濯してあれば、しみがあっても大丈夫ですとのこと。穴のあいたシーツやタオルケット、フェイスタオルなどなんでも出してくださいとおっしゃっていました。
こちらでは毛布も扱っていました。これは引越し業者が家具を運ぶ際に傷がつかないようカバーに使うために買ってくれるそうです。こうして使えるものを取り分けた後、廃棄に回すものが20%ほど出るそうです。それは1t当たり2万1千円を支払い焼却処分しているそうです。
区のホームページで布類についてどんな説明をしているのかを見てみると「出せるものはきれいな衣類です」と書いてあります。回収業者の現場を実際に見て、聞いた話とは随分違います。これは、業者によって処理できるものが異なり、ウエスの製造をしていないところは、きれいに洗ってあってもしみがあるものは廃棄しなければならない業者もあるためだと思います。難しいことではあるけれど、きめ細やかにこのギャップを埋める方法を考え、ぜひ大切な資源を有効活用したいものです。少なくとも現時点でセシオン杉並と区役所前で拠点回収している物は黒崎商店に行くので、ここに書いた基準で大丈夫です。