PPSから電気を購入する仕組みについて8月8日、立川市役所に話を聞きに行ってきました。
PPSは独自の発電所(例えばLNGガス発電、小水力発電、風力、太陽光など)を持っていてそこで作った電気を契約者に売ります。日本には約50のPPSがあります。ただし契約できるのは50kw以上の事業者で個人宅などはできません。送電には東京電力の送電線を借りる形になります。市(契約者)はこれまでのメーターを30分ごとに使用量がカウントされるメーターに取り替えてもらいます。PPSは契約者が使用する電気量より多い量の電気を東京電力の送電線に供給していることを30分ごとにチェックされます。もし契約者の使用量より供給する電気量が3%以上少ないとペナルティが課され、PPSは足りなかった分の電気料金の約4倍を東京電力に支払うことになります。
立川市では1年間使用して、大きく経費削減ができたこと、PPSで原発を持っているところは無いので、原発以外の電気、そして環境に配慮した電気を使用できたことがメリット。デメリットは無いということでした。
今このPPSを取り入れたいと多くの自治体が考えていますが、契約者が増えたため供給量が追いつかず、契約したくてもできない状況になっているそうです。
さて、私は震災後、どうしたらもっと自然エネルギーを普及できるのかを考え、環境エネルギー政策研究所の飯田哲也さんの講演で聞いた「おひさまエネルギーファンド㈱」が手がける市民出資の小水力発電事業に出資しました。そこからの報告書でこの小水力発電で作った電気はPPSである株式会社エネットに売電契約をしたという報告があり、私の中ではすべてがつながりました。
つまり、市民が自然エネルギーに出資をする、それをPPSが買う、PPSの電気を自治体が使うことで循環が完成し、それがどんどん増えて行くことで自然エネルギーが普及していくということになります。
PPSの供給電力を増やすためには市民が出資をすることも大きな力になります。私達個人はまだ使う電気を選べませんが、出資という形で自然エネルギーの普及に貢献することはできるのです。銀行に何気なく預けているお金に意思を持たせる出資、もちろんリスクを伴うことでもありますが、良く考えた上で皆さんもいかがでしょうか。