子育て応援券事業は2010年11月の杉並版事業仕分けで、廃止を含む抜本的な見直しという評価を受けました。2011年4月には利用者アンケートが行われたのを受け、今後の予定はどうなっているか等、以下のことをききました。
2007年6月に事業がスタートした当初は、区内在住の0歳から2歳までは6万円分、3歳から未就学の5歳までの子どもに3万円分の応援券が無償配布されていたが、2010年に子ども手当が導入されたのを受け、同年10月からは、3000円で1万円分の券が購入できるという制度に変更されました。併せて、試行としてサービスを利用するきっかけにと、出生時に申請した人に応援券10,000円分が無償配布されている。
スタート当初は1度申請すれば、年度初めに一括で応援券が届いていたが、有償制度に変更されて年3回毎に購入上限額が設定され、申請してから手元に届くまで長い時は半年かかるようになり使い勝手が悪くなったという声を聞く。一括購入もできるようにするなど手続きを簡素化できないか。
出生時に申請した人に無償配布されている応援券は、今年9月までの試行とされているが、最初の敷居を低くし応援券に触れるために、試行ではなく本格実施すべきと考えるがいかがか。またこれは出産直後に申し込みをすると、3ヶ月から7ヵ月後に受け取ることになる。お産をして自宅に戻った直後の一番大変な時期、母乳相談や育児相談に利用したりするため、また、妊娠中から地域の妊婦や母親と知り合い、情報交換の場に参加して、子育て応援券の利用についても情報を得たりするため、第1子を出産予定の妊婦に母子手帳と一緒に無償応援券を配布することはできないか。
利用者アンケートでは80%以上の利用者が「子育てに疲れたり、悩んだときの支援として役に立っていると思いますか」の設問に対し「思う・やや思う」と答えている。制度がスタートした2007年と今年4月末現在のサービス提供事業者の登録状況を比べると事業者数が429であったもの870と倍以上に増おり、特に任意団体と個人の事業者が倍以上に増えているのは、親自身の中からサービス提供者になる人たちが現れるなどして、区民主体の多様な子育て活動が広がったと考えられるのではないか。
最後に、推進懇談会でも指摘されていたが、応援券が英語教室などの習い事に使われるケースもあり、本来の目的からしても税金の使いみちとしても疑問の残ることも認識しているが、それについては目的と趣旨を精査し、公平な目で応援券事業を評価しつつ、この事業が杉並の子育て力を押し上げるしくみとして大きく育っていくことを見守っていきたいと述べました。
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