横浜市蒔田コミュニティハウスの視察
児童館、ゆうゆう館、地域区民センターなど、様々な施設が老朽化する中で、杉並区でも施設再編の話し合いが行われています。
生活者ネットワークの福祉部会では、子どもからお年寄りまでが一緒に利用できる施設のあり方を見てみようと、横浜市が進めるコミュニティハウスの視察に行ってきました。南区にある蒔田(まいた)コミュニティハウスは横浜市営地下鉄蒔田駅から徒歩3分のところにありました。
横浜市では、子どもからお年寄りまで、地域の市民交流や活動の拠点として、中学校区に1館の割合でこのコミュニティハウスを整備する計画を進めています。
見学した施設には畳32畳の多目的室、厨房も備えた会議室、大会議室がありました。
それぞれが臨機応変にパーテーションで区切れば2つの部屋にもなるというつくりで、私達が行ったときは部屋を大きくとって社交ダンスの会が開かれていました。
私達が役所の方達から話を聞いたのは小さなラウンジにある大テーブルで、横には低い本棚が設置され、図鑑や子どもの読み物が用意されていました。午後にはここで小学生が静かに本を読んだりできるようになっているのです。
畳敷きの多目的室は柔道や剣道の教室、赤ちゃん連れの子育てサークルが利用しやすくなっています。
このハウスができる2~3年前には建設委員会が作られ、そこには地域の人も入って、この場所にどんな施設が欲しいかの話し合いが行われるそうです。配食のサービスをやりたいと思うグループがあれば厨房を充実した施設にしたり、絵画・織物・陶芸等ができる部屋が造られることもあり、地域のニーズにあった特徴的なハウスが作られると聞いて、すばらしい仕組みだと思いました。
地域の拠点として地区センターというもっと大規模な施設もあると聞いて、急遽そこも見学させてもらうことになりました。このセンターには体育館や図書室、ゲートボール場まであります。老人福祉施設と併設されていて、健康マージャン教室が開かれていたり、大きな畳の間では30人ほどの高齢者がカラオケを楽しんでいました。
住民の生活を充実させるための地域の拠点として、さまざまな施設が用意されているのはよいことだと思います。ふと、子どもがまだいなくて夫婦二人で働いていたときはこういう施設の存在をほとんど知らずにいたことを思い出しました。そのような人達が高齢者になったときも、このようなサービスが継続されているよう、今よく考えて持続可能な道を探ることが必要だと思いました。