2019そね文子の挑戦【その8】違いを認め合い ともに生きる社会に
2016年7月、相模原市で起きた津久井やまゆり園事件のことを私は決して忘れません。重度障がい者施設で入所者19人が元職員の男に殺害された、戦後最悪の事件です。生産性のない者はいらないという犯人の思想は、経済至上主義にとらわれたこの社会の持つ差別意識を反映していると思いました。
このような事件を二度と起こさないために、障がいのある子もない子も同時に学ぶインクルーシブ教育を進めることが絶対に必要だと私は考えています。
映画「みんなの学校」に出てくる校長先生、木村泰子先生の講演会も私は何度も聴く機会がありました。重度の知的障がいがある子どもにとって、周りの障がいのない子と過ごすことでコミュニケーションをとる経験や、困ったときに助けを求められる能力が培われること。
別室で1たす1を学ぶことではない、障がい児の周りにいる子をその子が困っているときに助けられるように育てるのが教師の役割だと木村先生は話してくれました。本当にそのとおりだと思います。
この社会の中にはいろんな人がいます。だから、教室の中にも障害のある子もない子も一緒にいて、お互いを共に育つ仲間として自然に思えるようになることが大切だと思います。私はこれからもインクルーシブ教育の充実に力を入れ、お互いの違いを認め合い支えあってともに生きる共生社会をつくる活動をしていきます。