公立保育園、子供園、小中学校、プールの放射線の値が掲載された資料に沿って前半30分はその説明、後半30分は質疑応答という構成でした。
区の説明では、これまでの測定結果はすべて健康に影響を与える値ではないというものでした。
参加者からの主な質問と要望は、
○土壌、砂の調査結果でセシウムが検出されたが、その砂や校庭の土の入れ替えを行ってほしい
○今の1校1ヵ所校庭の真ん中を計るというやり方ではホットスポットを見つけ出すことはできないので、もっと複数の箇所を測ってほしい
○保育園の給食食材の産地表示が始まったが、汚染が心配される地域のものも含まれており心配、もっと産地に配慮してもらうことはできないのか
○説明会の設定時間が仕事を持っている保護者には参加できない時間帯、もっと多くの人が参加できるような時間設定をしてほしい
質疑は30分の予定が1時間半に延長されましたが、まだまだ足りない状況でした。
区民の説明会に対する反応は、このような会を設けてくれたことについては感謝している。
でも、区の説明が計測値によるものであることはわかるが、保護者の心配はそれだけでは払拭されない。それに対して区が安全を強調することで対立構造が生まれてしまっていました。
7月17日には、子どもの被ばくゼロを目指して活動する区内有志の会「杉並あんしんプロジェクト」が主催する「知っておきたい放射線の話〜子どもたちを守るために、今できること〜」という学習会に参加し、市民科学研究室代表の上田昌文さんの話を聞いてきました。そこで杉並区の説明会の資料も配布され、資料の中の数字についても説明を聞くことができました。現在、放射線の空間線量についてはほとんど心配のない値。水についてもほとんど心配はない。でも半減期の長いセシウムが土壌に蓄積されていることが問題。そして、それを吸い込んだり、またその土壌で育った野菜やその他の食材から体内に取り込むことが問題になるということでした。
区はすべて安心というのではなく、安心なところ、そして心配なところをちゃんと認め、それをどう解決していくのかを区民と一緒に考える姿勢が必要なのではないでしょうか?不安をすべて解消するのは今の状況では何をやっても無理なのです。区民も一緒に悩み協力して不安解消のために一緒に動くことを考えたいと思います。