私の運命を変えた映画・その1『六ヶ所村ラプソディー』①

鎌仲ひとみ監督作品との出会い

生協の「自給率の向上をめざす」パネルの前で 荻窪ハーモニーまつり6/6
生協の「自給率の向上をめざす」パネルの前で 荻窪ハーモニーまつり6/6
子どもを産んで思うように外に出られずにいたその頃、産後初めて観た映画が映像作家・鎌仲ひとみ監督のドキュメンタリー『六ヶ所村ラプソディー』です。友人からの「この映画をみて、事実を知ってください」という葉書がきっかけでした。

日本中の原発で使った使用済み核燃料からプルトニウムを取り出す再処理工場が青森県六ヶ所村に完成した。このプロジェクトを進める人々、これで仕事が得られたという人、ビジネスチャンスだと言う人、農業や漁業をしていて反対の立場をとる人、その人たちの取り組み、それぞれ反対の意見を持つ専門家といわれる人々、そんな人々のやりとりがていねいに描かれています。

場面は飛んで、一足先に再処理工場が稼動していたイギリスの今が映し出され、その工場の付近で子どもの癌が異常に増え、魚がいなくなり、その結果間もなく工場が閉鎖される予定だということも知らされる。この工場が安全であるはずがないと思いました。

中でも強く心を打たれたのは、これは国が進める政策であるため、事実を知らない人、自分は賛成でも反対でもないという中立派は賛成派としてカウントされてしまうということ。

このことが強く突きつけられました。自分はいやだと心が叫んでいました。じゃあどうすればいいの?同じ気持ちの仲間を見つけて話したい。行動を起こしたいといういっぱいの思いでした。

それから数日後、小さな子どもを持つお母さんたちが企画した、六ヶ所村の再処理工場の勉強会のチラシを受け取ったのです。(次回につづく)