食べ物からの内部被曝と、危機が収束しているとはいえない福島第1原発での異変について

予算特別委員会での質疑より

大震災と原発事故から1年経った現在も、年度末にかけて放射能の被害を心配して関西方面に移住する幼い子どもがいる家族の動きが加速しているため、それを見送る周りの保護者にも自分の子どもは大丈夫かという不安が広がっているのを感じます。

今、東京で子どもを放射能の被害から守るためにできることは食べ物からの内部被曝を避けることです。そこで学校給食に係る関係者向けの放射線や内部被曝の学習会を持ってほしいとこれまも言ってきましたがどうなっているか、区議会の予算特別委員会で質問したところ、2回やりましたとの返事。放射線医学総合研究所の杉浦氏を講師にそて行われ、後で資料を見せてもらうと内部被曝についての見解は極めて楽観的なものでした。放射線の被害に危機意識をもって取り組んでいる民間の市民測定所のスタッフからの話等も、別の見解として示してほしいと求めました。その方達は身近なものをたくさん計っていて具体的にどんなものからどれぐらい放射性物質が検出されるかのデータを持っています。

次に、昨年12月16日に野田佳彦首相が発表した福島原発の冷温停止宣言について、区がどうとらえているか、4号機がかなり危険な状態にあるという情報についてはどう考えるかを聞きました。

京都大学原子炉実験所助教の小出裕章氏によると、燃料プールには普通原子炉に入っている燃料棒の2,8倍の使用済核燃料が保管されている。燃料プールは建屋の上の方に位置していて、建屋は水素爆発でボロボロになっている。水を入れ続けないと燃料棒がメルトダウンする危険な状態。一刻も早く燃料棒を取り出す必要があるが、取り出すために建屋に設置されていたクレーンが壊れていて、復旧するのにまだ1年以上かかる。余震でこの燃料プールに亀裂が入り水漏れが起これば、そこから放射能が日本中に拡散し、日本は住めない状態になると言われていることについて聞くと政府の冷温停止の範囲でのことと考えているという危機感のない答弁でした。

4号機の状態に変化があったときに緊急通報してもらうことを東京電力に要請してほしい。4号機に何かあって空間放射線量が著しく上がったときに、学校、保育園などに直ちに知らせ屋内に退避させるなど、対策をとってほしい。また放射線が強い中帰宅させるときのために児童全員分のマスクを用意してほしいと求めました。

今、一番心配な食べ物からの内部被曝と、危機が収束しているとはいえない福島第1原発での異変についてはこれからもできる限り情報を集め、区議会で発言していきます。