2019そね文子の挑戦【その2】省エネと脱原発
前回に続いて杉並区でできる脱原発の提案、ふたつ目は省エネです。「省エネ」は「再エネ」にひけを取らない、効果的な脱原発の取り組みだと思います。2月議会の一般質問では、区立施設の省エネ性能を上げる取り組みと杉並区のエコスクールについて取り上げました。
建物の費用対効果は、建築費などのイニシャルコストと維持管理にかかるランニングコストを加えたトータルコストで考えることが重要で、学校などの公共施設も同じことです。イニシャルコストを惜しまず高断熱・高気密化することによって建物の躯体性能を上げることで、エアコン設置を最小限に抑え、光熱水費や設備更新にかかるランニングコストを最小限に抑える方が理にかなっています。
区施設もこうしてトータルコストを抑え、さらにCO2排出を抑えることで温暖化防止に取り組むことを議会質問で求めました。具体的には、阿佐ヶ谷地域区民センターの改築において、建物面積が1.6倍になるのに対し、光熱水費は2倍以上となる試算が出ていることについて、省エネ性能を高めるよう見直しを求めました。
また太陽光発電の設置については、区民への啓発、災害時の電源確保、温暖化防止の観点から区立施設への設置を積極的に行うよう求めました。
2019年度の予算では、東京都が補助金を決めたことにより、すべての小中学校の体育館に3年間のうちにエアコンが設置されることになりました。子どもの学習環境が向上することは歓迎するものの、隙間だらけの体育館にエアコンを設置することには疑問もあります。
エアコンの排熱が近隣のヒートアイランド現象を悪化させ、温暖化に拍車をかけることが懸念されるからです。エアコン設置は断熱とセットで行うことと、使用する人がマニュアルをつくり必要最小限の運用にとどめるよう求めました。
節電を進めることは電気を生み出すことと同じです。杉並区では区立施設の改築が次々と計画されていますが、省エネ性能を高めることにより、原発が不要な社会をつくっていきます。