ワクチンを受けないことを選べるような情報提供を~そね文子の提案⑨~

最終日、南阿佐谷駅頭で最後の遊説 4/22

私がHPVワクチン(子宮頸がんワクチン)の問題に取り組むようになったのは、10年前、重篤な副反応に苦しむ被害者家族から連絡を受け、そのあまりにもひどい症状を目の当たりにしたからです。

中学生の少女が、接種直後からの手足のしびれ、筋力の低下、脳にも影響がでて自分の名前がわからない、1から10まで数えられない、ハンマーで殴られるような頭痛、体がまな板の上のコイのように勝手に動いてしまう不随意運動…これらの複合的な症状で学校に通えなくなってしまったのです。今はもう成人した女性は、障害者の認定を受け、進路を変更しいまだに苦しみが続いています。

このワクチンによる被害が全国で相次いだため、2013年から9年間にわたり、安全性に課題があるとして「積極的に勧めない」という措置がとられました。この対応はよかったと思います。ところが、そのときと薬の成分は変わっていないのに、去年の4月から「積極的勧奨」が再開されてしまいました。

子宮頸がんは、性交渉によるウイルス感染が原因で発症すると言われています。しかしこのワクチンはそのウイルスの半分にしか効果がないため、子宮頸がんを100%防ぐものではありません。

それに対し、このがんは検診での発見率が非常に高く、早期に見つければ妊娠出産にも影響なく完治するものです。だから検診こそが重要なのです。インフルエンザなどに比べて副反応の発生率が10倍以上にも上るこのワクチンの接種には生活者ネットワークは反対しています。

コロナワクチンの接種についても問題を感じてきました。接種による副反応について議会で質問したところ、区内で10代までの子どもの中で5人の副反応が報告され、その内3人が重篤という状況でした。一方、コロナの感染による10代までの重症者はゼロです。

つまりこの年代ではワクチンのデメリットがメリットを上回っているのは明らかで、生活者ネットワークは子ども、若者へのコロナワクチン接種についても反対してきました。

法律で進めることに決まっているワクチンの接種は、区は勧めなければなりません。ただ、重要なのは、ワクチンを受けるか受けないかは自分で決めていいということです。そこで、決めるために正しい情報が必要であり、区はその情報を提供する義務があると考えます。

私は子宮頸がんワクチンもコロナワクチンも、区民が自ら判断するための情報を公開するよう区に求めてきました。大事なことを区民が自分で決める、それを支援するのが区の役割であり、そのために必要なのは情報公開です。私は当事者に寄り添いながらこの問題には継続的に取り組んでいきたいと思います。