平和を願い集った日〜その②

少し足りないという貴重な体験

電気、ガス、水道を使わない生活での朝食は、バナナヨーグルト(子どものみ)、味噌をつけたきゅうり1本ずつ、トマト数切れ、みんなで分けたらこうなりました。朝から何が何でもしっかり食べる必要はないのかもしれません。ガスが使えなかったら、朝から労力かけて焚き火をしなくても、あるものをそのままいただき、少し空腹でもそれを楽しめばいいのではないか。さて、子ども達はどうでしょう。その場はあまり文句も言わずしっかり全部食べていました。でも、お昼前ぐらいから「お腹すいた」と騒ぎ出しました。

昼は焚き火で料理しました。大鍋に油、ニンニク、玉ねぎを炒め、そこにトマト缶1缶と水を入れ、煮立ったらマカロニを入れ、最後に畑からとったばかりのモロッコインゲン、細かく刻んだモロヘイヤを入れ、塩と味噌で味付けしたとてもシンプルなパスタができました。はたして、それをお椀に入れて子ども達に出すと、「うまそう!」と言っています。この反応に親はびっくり!インゲンやモロヘイヤの緑が混ざったパスタなんて家では絶対に文句を言って食べないのに。「いただきま~す! うまい!」と言って皆完食しました。

 空腹は最高の調味料という言葉を聞きます。当たり前のことかもしれませんが、私にとっては新鮮な驚きと発見でした。日常生活で、子どもが朝起きてくれば、早くご飯を食べなさい、残さず全部食べなさいと食べさせるし、夕飯も、「早く食べるよ、好き嫌いしたらだめだよ、もっと食べなさい」、と言ってはいつも食べさせようとしていました。保育園でしっかりおやつをいただいたら、夜もそんなにお腹は空いていないのに、無理やり食べさせようとしていた自分の姿がおかしく思えました。いつもこういうことはできないにしても、もう少しお腹が空いたら食べるというふうに、ゆったりしてもいいのかもしれないと思いました。