コロナ感染による死者数 数字の背景を知ることは大切

最近、ある動画をきっかけに6月18日付で発行されている、厚労省が都道府県と保健所がある市と特別区に出した事務連絡を見ました。

タイトルは「新型コロナウイルス感染症患者の急変及び死亡時の連絡について」です。

この事務連絡には「新型コロナウイルス感染症患者が死亡したとき」に速やかに報告することになっているが、どのような状況を報告すべきか、ということが書かれています。

以下はそこからの抜粋です

事務連絡中の「新型コロナウイルス感染症患者が死亡したとき」 については、厳密な死因を問いません。新型コロナウイルス感染症の陽性者で あって、入院中や療養中に亡くなった方については、都道府県等において公表 するとともに、厚生労働省への報告を行うようお願いいたします。

 

私はこれを見て驚きました。これは例えば末期がんやその他命にかかわる病気で入院している患者さんが亡くなったときに新型コロナにも感染していたら、厳密な原因は問わず死亡数として報告してくださいということです。

 

厚労省がこのような連絡をした背景は厳密に死因を特定するのは時間がかかるから、とにかく感染していた人が亡くなったら、すべて死者として報告してくださいというのが、一番わかりやすく、個々の判断によって差がでないルールだったのでしょう。又、コロナにかかっていても末期がんだから、死因はがんとすればそれはそれで隠ぺいと言われるという意見もありました。

 

しかし、毎日報道で死亡者数を見ている私たちは、このような事務連絡のことは知りません。これを知ると、実際の新型コロナ感染による死者数は厳密にカウントすればだいぶ少ないかもしれないと思いながら数字を見るようになるのではないでしょうか。

数字の背景を知ることは大切なことだと思ったのでここに書いておきます。厚労省は文書を公開して終わりにせず、数字の背景を国民に説明してほしいし、マスコミもこのことをちゃんと報道してほしいと思います。