一般質問より① 学校での香害対策を急いで! 

 

一般質問で香りの害「香害」について取り上げました。

 

 ここ数年、柔軟仕上げ剤や消臭除菌剤(例:シュツシュッとする〇ブリーズなど)の香料による健康被害の訴えが相次ぎ、新たな化学物質過敏症として問題になっています。

 生活者ネットワークでは都内自治体の教育委員会に2019年9月から12月にかけて、柔軟剤などによる香りの害について学校がどれだけ認識を持ち対策が取られているかを調べるためにアンケートを行い、杉並区のすべての学校が回答してくれました。

 

 アンケートの結果から、子どもが持ち帰る給食着の匂いで具合が悪くなる保護者がいる、もう卒業したが化学物質過敏症で香に強く反応が出る生徒がいた、インクや柔軟剤のあるところに行くと具合が悪くなるのでPTAには関われないと申し出があったなど、学校には様々な声が寄せられていることがわかりました。

 

 また、先日は子どもが化学物質過敏症を発症し、学校に通いたくても柔軟剤やシャンプーなど強いにおいが充満する教室にいると具合が悪くなり、教室にいるのは1日2時間が限度という保護者から相談を受けました。この生徒は、教科書や印刷物のインク、油性ペン、絵の具、殺虫剤、除草剤、排気ガスなど、様々な化学物質に反応しますが、教室の柔軟剤やシャンプーの匂いがなければもう少し長い時間教室にいられると話しているそうで、学校には生徒や保護者への化学物質過敏症の正しい知識の啓発と香りがついたものの使用の自粛を要請してほしいと依頼しています。

 

 化学物質過敏症は花粉症と同じように、これまでなんともなかった人が、その人の許容量を超えた化学物質に暴露することによって突然発症する病気です。教育委員会には区と連携して子どもにも分かりやすいパンフレットをつくり、学校で配布し、授業でも取り上げるよう求めました。

 

 また教育委員会はアンケートの結果を全学校で共有し、区内のすべての学校が化学物質過敏症の予防をするための指針を作ってほしいと求めました。

 

 教育委員会は、香害問題や化学物質過敏症を認めているものの、今後も国からの情報を収集し、学校現場からの報告を踏まえて対応を研究するとの答え。因みに“研究する”という行政用語は「やらない」という裏の意味があり。これからもしつこく言い続けなくてはと思います。